19671013日サンパウロ生。父親はバイーア州の、母親はサンパウロの内陸の出身。少年時代に日系移民の子弟と友人となり、日本の童謡にも興味を持つようになる。

 

最初に憧れたアーティストはチン・マイア。音楽を志しドラムを習得、やがてギターを手にしてバールで歌い始める。徐々に評判となりルイス・メロヂアやネイ・マトグロッソのショウの前座を務める。

 

1996年『Renato Braz』でCDデビュー。収録曲"Anabela"の大ヒットでその美しい歌声が注目を浴びる。同年優れた新人に贈られるシャープ賞を受賞。1998年第2作目の『Historia Antiga』ではドリ・カイミをゲストに迎えた。20013作目『Outro Quirombo』を発表、MPBヴォーカル部門でヴィザ賞を受賞。一流アーティストの仲間入りをし、音楽界にその名を広く知られるようになった。その賞金で4作目『Quixote』を制作。

 

2004年サックス奏者ポール・ウインターと初共演、米国ツアーに参加。2006年『Por toda minha vida』はガーファンケル兄弟の作品集となる。2008年ポール・ウインター・グループの一員として初来日。2010年ゼ・ヘナートとの共演ライブ『Papo de Passarim』はCDと共にDVDもリリース。2012年『Casa de morar』はこれまでの音楽仲間に加えミナス交響楽団も参加。またパウ・ブラジル企画のヴィラ=ロボス集『Villa-Lobos Superstar』に参加。2013年プライベートで2回目の来日。2014年、ナイロール・プロヴェッタ、エドソン・アルヴェスとのトリオで制作されたジョアン・ジルベルトに捧げる作品『Silencio』を発表。日本盤もリリースされ、ボサノヴァ・ファン、MPBファンからの高い評価を得た。同時にドキュメント映画も制作されている。2015年米国デビュー作となる『Saudade』発表。同年、中南米の名曲群をスペイン語で歌った『Canela』をギター四重奏のマオガニと共作。2016年マリオ・ジル、ホベルト・レオン、ブレーノ・ルイスと『Mar Aberto』を共作。2017年、テオ・ヂ・バホスの自作曲集『Tatanague』にヴォーカリストとして全面参加。同年、バイーア出身の歌姫ジュサーラ・シルヴェイラとのツイン・ヴォーカルによるガル・コスタ・トリビュート作品『Fruta Gogoia』がSELO SESCからリリースされた。

 

2017年、3度目の来日で日本ツアーを行う。自分の50歳を記念してミルトン・ナシメント、シコ・ブアルキ、ジルベルト・ジル、ミウーシャといった重鎮をゲストに迎えたアルバムを制作。2018年にリリース。サンパウロ、イビラプエラ講堂でランサメント・コンサートを行った。